トップページ > 山口新聞様 東流西流 > デザインとアートの違い2

 

2016年4月18日掲載
「デザインとアートの違い(2)」

 私の本業は、アーティストではなく、デザイナーだ。グラフィックデザインを生業とする傍ら「消しゴム彫刻家」として活動している。だから両方の気持ちが分かる。有名な言葉に“アーティストは自己表現、デザインは問題解決”というのがある。この区別が自分の中でちゃんと付くようになるのには、社会人になってから、10年かかった。もともと学生時代は、ずっと美術部で、デッサンを習っていたが、これらはアーティスト育成だ。社会に出て、デザイナーとして働く時に、アーティスト気質が邪魔をする。自分がやりたいことと、求められる事が違う。でも、自分にしか出来ないデザインにする。簡単そうでとても難しい。その逆もある。アーティストとして、展覧会や周りの雰囲気から何となく求められているものを感じる時がある。もちろん気にしなくて良いのだが、あっと言わせたいとか、新しい技術を取り入れたいと思うと、自然にやりたい事を見失う。これはやり続けることでしか、解決しない問題で、自然に分かるようになった。どちらの環境にもある事に感謝をしながら、アーティストとして、“作品”作りをしている。そう、デザイナーが作るものは“作品”ではないのだ。(続く)


←戻る

 


 
Copyright (c) 2016 MIYABILAND. All rights reserved.